不妊症とは
増加傾向にある不妊症
妊娠を望む健康な男女が、避妊をせずに性行為を続けているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものを「不妊」といいます。期間は約1年を目安に考えられています。
現在、日本で不妊治療に取り組む男女は、5.5組に1組といわれます。昨今では男女の晩婚化、出産される女性の高齢化も相まって、不妊症でお悩みの方は増加傾向にあります。
不妊症の原因は、男女双方にある
不妊治療は婦人科を中心に行われていることもあり、「不妊症=女性」というイメージを持たれている方も多いようです。しかし、世界保健機関(WHO)の調査結果(※1)によると、男性に原因があるケースは全体の48%(※2)に及びます。
※1→ 2017年の調査
※2→ 男性のみに原因があるケースが24%、男女両方に原因があるケースが24%
そして、一般男性の5%は、不妊の原因が男性側にある「男性不妊症」と診断を受けています。
以上のように不妊症は、決して女性側一方だけではなく、男性側そして男女双方に原因がある可能性も考えられることを留意しておくことが大切です。
男性不妊の検査
精液検査をご希望の方は事前に電話でお問い合わせください
精液検査
男性不妊の検査では、精液検査が基本となります。
当院では、LensHooke(レンズフック)と呼ばれる精子運動解析装置を使って、精子濃度を測定し、各パラメータを数値化します。
- 精液量
- 精子の数
- 運動率 など
不妊症の診断や不妊治療を進めるうえで、必要な情報を得ることが可能です。
検査結果はすぐに判明
計測からわずか3〜5分程度で、すべての測定結果が表示されます。
測定結果と実際の精子の様子は、直接モニターにて確認していただくことができます。
測定結果はレポートとして作成されますので、すぐに患者さんにお渡しすることができます。
測定結果レポート
動 画
女性不妊の検査
女性の不妊原因
女性の不妊にはいくつかの原因が考えられます。
- 卵管性不妊
→ 卵管の異常(狭くなったり詰まったりして、卵子や精子が卵管を通ることができない状態)による不妊です。 - 卵巣性不妊
→ 卵巣の問題で排卵がうまくいかない不妊です。 - 子宮性不妊
→ 子宮の形の異常、あるいは子宮内膜が正常に機能しないために起こる不妊です。子宮筋腫やポリープなどが着床を阻害する要因となっている場合もあります。 - 原因不明の不妊
→ 検査をしても原因が特定できない不妊もあります。 - 年齢による卵子の質の低下
→ 加齢によって卵子は老化し、数も減少することがわかっています。
まずは検査を実施して、不妊の原因を特定できるかどうかを調べます。
検査のながれ
女性の場合、月経周期によって子宮や卵巣の状態は変わります。ホルモンの数値なども変化しますので、各周期に合わせた適切な検査を実施します。痛みや不快感を最小限に抑えられるよう、経験豊富な医師やスタッフがしっかりと配慮いたします。
不安に感じることや心配ごとがございましたらお気軽にご相談ください。
実施する検査
初診時では、患者さんのお体の状態を確認します。
主に
- 内診
- クラミジア検査
- 経腟超音波検査
を実施します。
内診
子宮と卵巣の大きさをはじめ、子宮の可動性や圧痛の有無などを調べます。
クラミジア検査
クラミジアはSTD(性行為感染症)の一種です。
感染しても、必ず自覚症状がでる訳ではないため、本人が気付かないうちに感染しているケースが多い病気です。
クラミジアは腹腔内の炎症を引き起こすリスクがあり、不妊症の原因となります。
経腟超音波検査
専用の超音波プローブを腟の中に挿入して、子宮内の様子を確認します。
内膜や卵胞の大きさなどを計測し、異常がないかどうかを調べます。痛みは全くありませんのでご安心ください。
それ以降の診察では、さらに詳しい検査を行っていきます。
- ホルモン測定
- 子宮卵管造影検査(HSG)
→ 当院では実施しておりませんので連携している医療機関をご紹介いたします。
などが検討されます。
詳しくは、初診時にお伝えいたしますのでご安心ください。
各検査内容や通院スケジュールを丁寧にご説明させていただきます。
その他、わからないこと、不安なことがありましたら、お気軽にお尋ねください。