女性特有の病気・症状

  • HOME > 
  • 女性特有の病気・症状

ご相談の多い病気・症状

月経不順(生理不順)

女性の月経の周期は、体質によって個人差はあるものの、およそ1か月のサイクルで訪れます。
このサイクルが不規則に乱れた状態を、月経不順(生理不順)といいます。

月経不順の原因

さまざまな要因が考えられますが、主にホルモンバランスの乱れがあげられます。
ホルモン分泌を行う器官で異常が発生すると、ホルモンの分泌量が不規則となり、月経が止まる、周期が乱れるといった月経不順が起こります。

またホルモン分泌をする器官は精神的ストレスの影響を受けやすく、学校や仕事、家庭での心配事などでもホルモンの分泌量が乱れてバランスが崩れてしまうことがあります。
他にも、過剰な運動や、過度なダイエットなども、月経不順の要因となります。

正常な月経
月経の周期

月経の開始から次の月経開始の前日までの期間を月経周期といいます。
正常な月経周期とはその期間が25日以上38日以内に入っていることをいいます。

月経の持続期間

正常な月経の持続期間は3~7日といわれています。
よってそれよりも短い2日で終わってしまう場合、もしくは8日以上続く場合は、何らかの異常が起こっている可能性が考えられます。

月経不順の種類

月経不順には、さまざまな種類があります。

  • 稀発月経(周期が39日以上の月経)
  • 頻発月経(月経周期24日以下の月経)
  • 過長月経(期間が8日以上続く月経)
  • 過短月経(2日以内で終わってしまう月経)
  • 無月経(3ヵ月以上、月経が起こらない)
月経不順の改善

まずは正しく基礎体温を測り、ご自身の身体のリズムを把握しましょう。
生活習慣を改善することで、正常に排卵が起こり、これまで不順だった生理が改善していく過程を確認することができます。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍(コブのようなかたまり)です。
がんのように、健康な他の組織を破壊したり転移をしてしまうようなものではありません。
また、子宮筋腫があることで、子宮がんになってしまうということもありません。
命の危険はないものなので、必要以上に心配したり、手術をあせる必要はありません。ご安心ください。

検診で目立ち始めるのは30代前半

女性特有の病気の中でも、子宮筋腫を持っている女性はとても多いです。
40歳以上の約半数は子宮筋腫があると言われており、最近では20代の罹患者も増えています。
30代前半ごろから、検診をきっかけに見つかる方が増えていきます。

子宮筋腫の症状

子宮筋腫があるからと言って、必ず症状がでるわけではありません。実際、60〜70%の方は無症状といわれています。
しかし、子宮筋腫が大きくなると、発生場所によっては様々な症状が現れることもあります。

過多月経

月経が多くなる症状で、子宮筋腫でもっともみられる症状です。

  • 期間は正常でも、月経量が多い
  • 月経が10日以上、続く
  • 大きい血のかたまりがたくさんでる

といった特徴があります。

不正出血・おりもの

月経以外の出血がみられることがあります。出血量が多くなるため、貧血に注意が必要です。
また、子宮の内壁をおおう子宮内膜のすぐ下に子宮筋腫ができると(粘膜下筋腫)、子宮内膜にただれができて、水っぽいおりものが増えることがあります。

下腹部痛や腰痛

子宮筋腫による痛みは、主に下腹部へ表れます。中には腰に痛みを感じる方もいらっしゃいます。
痛みの強さには個人差があり、月経期間だけ痛む方、不定期に痛みを感じる方など、痛みを感じる期間も人それぞれです。

その他の症状
  • 便秘(子宮筋腫によって、直腸が圧迫されて便の通過が妨げられる)
  • 性交痛(陰茎の挿入によって、子宮が動かされて痛みを感じる)
  • 排尿障害(膀胱や尿道の圧迫によって、頻尿・尿失禁・尿閉などのトラブルが起こる)

子宮内膜症

子宮の内側には子宮内膜と呼ばれる組織があります。
子宮内膜症とは、この子宮内膜と似たような組織が子宮腔以外の場所にできてしまう病気です。

子宮内膜症は、月経を重ねるごとに悪化し、次第に痛みを感じるようになります。
症状がで始めた頃には、すでに進行していることも多いため、月経痛が酷い場合は早めに受診をするようにしましょう。

定期的な検査で病気の早期発見を

子宮内膜症そのものは良性の病気であり、命の危険を脅かすようなものではありません。
しかし、子宮内膜症が卵巣にできると、卵巣がんへ移行することがわかっています。

発生率は年齢とともに高くなる傾向にあるため、定期的な検査を欠かさずに行い、早期に発見できるようにすることが大切です。

子宮内膜症の症状
激しい月経痛

子宮内膜症患者さんの約9割が経験するのは、激しい月経痛です。
また、年を追うごとにひどくなっていくという特徴があります。
鎮痛剤を飲んでも効かないこともあり、月経周期に合わせて繰り返し辛い症状に悩まされるようになります。

不妊

卵巣にできる子宮内膜症を「卵巣チョコレートのう胞」といいます。
癒着によって卵管の機能が低下し、排卵が妨げられてしまうことで、妊娠に影響を与えます。
子宮筋腫があるからと言って、必ず症状がでるわけではありません。

※ 卵巣チョコレートのう胞
卵巣に血液が溜まってしまう状態が、ドロドロに溶けたチョコレートのように見えることから名付けられた病態

その他の症状
  • 吐き気・嘔吐の症状(ホルモンバランスが乱れやすくなる)
  • 便秘(直腸と癒着して正常な動きが妨げられる)
  • 排便痛・性交痛

子宮腺筋症

子宮内膜に似た組織が子宮の壁である子宮筋層の内側にできる病気です。月経痛や過多月経がおもな症状としてあげられます。
30 代後半から40代前半の妊娠を希望する女性が子宮腺筋症と診断される機会が増えています。

一方で、閉経後は悪化することがほとんどないため、ライフステージに合わせた治療が検討されます。

子宮脱

骨盤底筋に関わるトラブル

子宮脱|まほろばレディースクリニック骨盤底筋(骨盤の底にある筋肉)には、尿道口、腟口、肛門の3つの穴があり、それらの機能によって排泄がコントロールされています。

更年期以降になると、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が急激に減少し、骨盤底筋は弾力が失われて薄くなってきます。その結果、本来機能が損なわれ、排尿障害をはじめとする骨盤底筋に関わるトラブルが増えていきます。

骨盤臓器脱

これまで骨盤底筋によって支えられていた臓器が、筋肉の緩みによって膣口から飛び出てきてしまう状態を「骨盤臓器脱」といいます。

骨盤臓器脱には、

  • 膀胱脱
  • 直腸脱
  • 子宮脱
  • 膣断端脱
  • 小腸脱

など、いくつか種類があります。中でも「子宮脱」は頻度が高い骨盤臓器脱の1つです。

軽度の場合、症状はありませんが、進行すると膣や太ももの間に異物感を覚え、力んだ時などに子宮の入り口を手で触れられるようになります。下着と擦れると炎症や出血する場合がありますので注意が必要です。

子宮脱は緩んだ骨盤底筋を強化する訓練によって症状を改善できますが、進行して子宮が脱出してしまうと手術が必要になることもあります。

出産の回数の多い、高齢の女性によく見られますので、規則正しい生活(栄養バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠)を心がけ予防を図りましょう。

TOPへ戻る
WEB予約事前予約はこちらへ